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2007年12月 7日

快適輸送義務

今日の授業は3講時に消費者法の補講があり、あと5講時に環境法特論。

環境法百選つぶし、50番まできましたよ。うーん、なんか全部いけそうな感じですね。

環境法百選45番の、小田急・営団車内広告放送差止請求事件[東京高判1982(S57).12.21]において原告たる乗客が主張する「快適輸送義務」、最初見たときは立ちにくい主張と思ったのですが、「旅客輸送は物品輸送と異なり旅客を人格ある存在として輸送すべき」という大阪高判の判示(「とらわれの聴衆」事件として憲法百選に載っている大阪市営地下鉄の事件の原審ね)とかを読んでみると、なるほどと思わなくもないです。某私鉄勤務時に聞かされた「鉄道五原則」も、「安全、正確、迅速、快適、安価」だったしね確か。
担当教員も、「東京のラッシュなんか人権侵害といってもいいように思いますから、快適輸送義務というのもありな気がしますね」といっておられました。

ただ、快適輸送義務を認めるとして、どの程度の「快適さ」が義務づけられるのか、が問題ですけどね。無蓋車に乗せるとかは基本的にNGでしょうが(トロッコ鉄道とかあるから、一概にはいえないけど)、宣伝放送のない列車に乗せる義務は、快適輸送義務を肯定したとしても、やはり出てきにくいと思います。

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