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2006年12月15日

教育基本法と「不当な支配」

先程、新しい教育基本法が参議院本会議で可決・成立したとのこと。私は現行の教育基本法がよいと思っているので、無念でなりません。

新法の問題点はいろいろ言われていますが、とりあえず以下の点を指摘しておきましょう。

現行法の10条1項は「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。」と規定しています。
新法の対応条文は16条1項ですが、「教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。」となっています。

これって、「不当な支配」という言葉の意味がひっくり返っているのよね。従来「不当」に「支配」してくるものとして想定されていたのは国家であり、それは、日本の戦争遂行における教育の果たした役割に対する反省の意味があったと思うのです。それに対して新法では、おそらく国家ではない「別のもの」による「支配」が想定されているということになりましょう。

他にもいろいろ思うことはあるのですが、これくらいにしておこう。

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