裁判員制度
関東地方も相当な積雪のようですなぁ。当地は、雪など珍しくともなんともない毎日ですが、非日常的な積雪の方が慣れていない分大変だと思います・・・・。
今日は、札幌弁護士会主催の、裁判員制度模擬裁判があり、私も「裁判員」として参加してまいりました。
素人裁判員と、職業法律家の判断の乖離が興味深かったです。プロに言わせると、まあ有罪で迷わないという事案が素材だったのですが、私の参加した合議体では、5対4で有罪。しかも、裁判官(現職の裁判官と、検察官、弁護士が裁判官役をしていた)は3人とも有罪認定でしたが、裁判員(一般市民の公募による)は2対4で無罪の方が多数派でした。なお、裁判員の中で有罪だと思ったのは私と、ある新聞社の記者(司法担当)をしているという人であり、普通の人よりは法律の香りをかいでいるであろうという人種であったことにも留意しなければなりません。
これが、法律家の市民感覚の欠如を意味するのか、それとも、市民が刑事訴訟のルールを理解することの難しさを意味するのか、分かりません。両方の要素があるのかな、と思います。
あと、印象的だったのが、裁判官の訴訟指揮にかなりの工夫がなされていた、という点です。たとえば、「未必の故意」という概念を、「結果が起こっても構わないという、いわば『弱い故意』」と表現するなどしていました。こういう工夫は、素人裁判員が参加する以上、不可欠な配慮といえるでしょう。
ま、勉強になりました。