1 スパイクタイヤを導入せよ
「はじめに」で、「それなりの準備と注意」が必要である旨述べましたが、「それなりの準備」に相当するのが「自転車用スパイクタイヤ」です。
そんなものを売っているのか、というのが大方の反応だと思うのですが、あるんですよこれが。
雪道を自動車で走る際に、スタッドレスタイヤやチェーンの準備をするのが当然であるのと同様に、最低限、自転車の場合も冬タイヤに履き替えるというのが準備として必要だと思います。
ただ、実際のところ、札幌でもスパイクタイヤを履いてまで冬に自転車に乗ろうという「酔狂」な人はほとんどいませんので、自転車用のスパイクタイヤの需要はさほどないようです。だから、種類としてはさほど多くはありません。
一番手に入りやすいのは、マウンテンバイク用のスパイクタイヤでしょう。これだと、種類もそこそこ豊富ですし、ちょっとした自転車屋さんでも売っていたりします。
ですから、「冬の札幌で自転車を使う」という野望のためには、まず、自転車の購入の段階で、マウンテンバイクを選ぶのが吉です。
筆者の場合、この段階でミスチョイスをしてしまいました。非積雪期の街乗りを重視した結果、「クロスバイク」という種類の自転車を買ってしまったのです。クロスバイクは、700Cという聞き慣れないタイヤサイズであり、このサイズで入手可能なスパイクタイヤはフィンランドの「ノキアン」というメーカーのものしか見あたりませんでした。
結局、群馬県のとある自転車屋さんから通販で入手しました。
こんな感じの代物です
なお、お値段ですが、私の買った「HAKKAPELIITTA W106」は、前後2本で送料込み1万円くらいでした。
このタイヤは、ピンがタイヤ1本につき106本打ってあるのですが、本格的に乗る場合は、サイドにもピンが打ってあるものをセレクトした方がいいようです。その場合、1本で1万円は軽く超えます。
・・・・ちょっとしたママチャリが買えるような金額ですね。
なお、少ないながらママチャリ用のスパイクタイヤもないわけではありません。帯広の会社が作っているようです。
未確認ですが、ピンの打っていないスノータイヤもあるようです。
注意点として、スパイクタイヤを最初に使うとき、予め50キロメートル程度舗装道の上を走らせておく、ということがあります。そうすることにより、ピンが露出してグリップが増すとのことです。ただ、急ブレーキをするとピンが抜けたりするそうなので要注意。
筆者は、忠実にそれを実行しようとして、天気予報から根雪になるであろう日を計算して、11月中頃にスパイクタイヤに履き替えました。しかし、例年より初雪の日が遅かったので、結局、100キロメートル以上雪のない道路でスパイクタイヤをジャリジャリいわせながら走る羽目に陥りました・・・・。