ウィルコムWX310Kを使用した感想
2005年11月、PHS業者のウィルコムが3つの新機種を発売した。筆者はそのうち、京セラ製のWX310Kを入手したので、簡単な感想などをまとめてみる。
特徴
この機種の最大の特徴は、Operaブラウザを使用したインターネット閲覧機能である。従来京セラが出していた機種(「京ぽん」という愛称がユーザーによって付けられていたようだ)にもOperaが搭載されていたが、通信速度が32Kbpsと貧弱で、筆者は導入を見送っていたのであるが、WX310Kは128Kbpsの通信速度が出せるようになった。汎用USBケープルによるパソコンとの接続も可能。あと、miniSDスロットがついていて、USB接続時にパソコンにストレージとして認識させることも可能(ただ、その機能を使っている間は電話機能が使えない)。
POPメーラーで一般プロバイダのメールも読み書きできる機能も「京ぽん」から引き継いでいる。
いまや携帯には必須のアイテムとなったカメラ機能も、130万画素(従来は10万画素程度)と、かなり携帯に追いついた。また、マイクロソフトオフィスやPDFファイルの閲覧機能などもついているが、有料オプション。
見た目的な印象
とりあえず、端末がずいぶんと大きくなった。PHSの売りは端末のコンパクトさであると思っていたので、これは個人的にはマイナスポイント。
液晶画面はかなり綺麗な方だと思う。少なくとも、最近の携帯端末と比べてもさほど遜色はない。
Operaによるインターネット閲覧
かなり再現性は高く、cssやフレームを使用したようなページもほぼ問題なく閲覧可能なようである。
ただ、128Kbpsだと最近のブロードバンド前提のページは読み込みがかなり時間がかかる。
オプションで画像読み込みを切ることができるので、そうすると、かなり速い(ま、当たり前か)。筆者は大体、文字情報を中心にインターネットを閲覧するので、基本的には画像読み込みを切って使用している。
また、当たり前ながら液晶が狭く、ポインタも操作性が悪いので、見やすいわけではない。
カメラ
率直、画質はかなり悪い。トイデジカメの印象。これはちとがっかりである。
メール機能
メールの使い勝手は普通である。Bccの自動設定ができれば文句なかったのであるが、その機能はないようである。筆者は、複数のパソコンでメールをやり取りするために、メール送信時に、Bccで自分自身に送ることで情報の同期を行っているのだが、いちいち手で設定するのは面倒である。
その他
日本語入力は、Advanced Wnn V2であるが、Wnnの変換がこんなに悪いとは率直思っていなかった。かなりがっかりである。予測変換機能は使っていないので、ひょっとすると使った方がいいのかもしれないが・・・・。
たまに、処理がもたつく、というか、遅れる場合がある。特に文字入力時。
料金について
料金コースとして筆者が選んだのは、ウィルコムのPHS同士の通話が無料になる、定額プラン(月額2900円)に、オプションのデータ定額(10万パケットまで1050円、その後従量で3800円が上限)である。パケット数は、約1週間使って58000程度になっている。思ったよりかさむな、という印象。
データ定額は、auのダブル定額と似たようなサービスであるが、auのダブル定額は8万4千パケットで上限の4200円にいってしまうので、それと比べるとリーズナブルでは、と思う。
端末の価格はかなり高い。筆者は10ヶ月以上使用で24800円を費やした。インターネット機能を除いた端末の性能としては、少し前の携帯程度なので、ちょっと高いな、という印象は否めない。
とりあえずのまとめ
かなり辛口気味に感想を書いてみたが、最も期待をかけていたインターネット機能については、そこそこ満足している。オプションの高速化サービスを使用すれば、さらに体感速度が速くなることが予想できる。
その辺は、おいおい追加のレポートを出せるようにしたいと思っている。